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パールボウルトーナメント第1戦

パールボウルトーナメント第1戦 vs.ROCBULLレポート

試合日 2006年4月30日(日曜日) 会場 川崎球場
天候 晴れ 観衆 1,249人
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
富士通フロンティアーズ 0 25 20 0 45
ROCBULL 0 0 0 0 0

4月30日、最高気温24度という初夏の陽気の川崎球場。 今年のスローガンは「フロンティアーズ愛」。 今井主将率いる2006年富士通フロンティアーズは約1,300人の観客が見守る中、ゆっくりと開幕した。

2006年の富士通フロンティアーズの意気込みは、まずコーチングスタッフが凄い。 ヘッドコーチに就任して2年目を迎える藤田氏は昨年の雪辱に燃えている。 IBMからは、ディフェンスコーチとして延原氏を招聘。法政二高、法政大、IBMでのコーチ実績は輝かしく、関東での法政王国を築き上げてきたひとりと言っても過言ではない。 今までのコーチと、そして現役選手を引退した山本洋、平本義人、飯嶋康広、青木佳孝ら新コーチを含む首脳陣が選手たちのスキルアップとモチベーションアップに全力を注ぐ。

そんな中、最初に結果として出せる舞台が、このパールボウルトーナメント初戦、対ROCBULL(昨年まで学生援護会ロックブル)。今までの対戦成績は、富士通に分があるものの、接戦が多い。しかも最後の対戦である一昨年は、14-16で敗れている。

ここで富士通のオフェンスを簡単に紹介しよう。今年から導入したショットガン体型。 多彩なWR、RBを生かすため、パスを主体にしたこの体型を選択したようだ。 このオフェンスを機能させるかどうかは、言うまでもなく、#4中澤、#16月野のQB2人だ。 先発は月野。常に中澤の控え的存在であったが、今年はエースの座を奪う意欲マンマンだ。

午前11時、キッカー#17長谷のキックオフで試合が始まった。#89植田のファンブルフォースで敵陣11ヤードからの攻撃という、いきなりのチャンスを得た富士通。オフェンスの最初のプレーでこの試合の注目選手のひとり、#80米山にパスが成功。しかし、受けたパスをファンブル。再び攻撃権がROCBULLに移る。それでもLB#2甲斐、#6中里、#55北奥を中心としたディフェンスがしっかりとROCBULLオフェンスを止める。

第1QはショットガンとシフトからのプロI体型を併用し、ランプレーは#20森本、パスは#28進士へのスイングで着実にゲインを狙ったが、ROCBULLの早いプレッシャーに合い、なかなか思うように進まない。第2Qに入ったところで、ようやくFG圏内に入り、今シーズン初のFGトライ。長谷が29ヤードをなんなく決め、3-0と先制。

第2Qに入ると、パスが面白いように決まりだす。WR#84クボケン(久保田)、#7金田らがQB月野からのパスをキャッチ。最後は#15ブレナンにタッチダウンパスが決まり、10-0。 次のオフェンスシリーズも、#86清水、#88河瀬らへのパスがポンポンと決まり、17-0。キックの1点も全く危なげなく成功。そのあとも、長谷の2本のFGが決まって、25-0で前半を折り返す。

前半に関してまったくコメントがないディフェンスだが、少し触れておく。 今年はROCBULLから移籍してきた倉品を含む、7人が新加入。磐石の布陣のはずが、怪我など調整不足でベストメンバーが組めない状態。唯一、DLだけが、3セットという夢のローテーションが実現した。#98西は「全然疲れません。さいこーです」とまた一回り大きくなった肉体を嬉しそうに揺すっていた。

問題はDB。控え選手がおらず、コーチの青木がジャージの下にユニフォームを着てスタンバっていた程。そのDBで、慣れないCBをやりながらインターセプトや、セーフティを決めるなど、大活躍したのが#26植木。「次の鹿島戦にはみんな出てくると思います。期待しててください。」と、頼もしい発言もあった。

新人もLB#12玉川、#91谷川、DL#59河西、#97岩熊、らの活躍が目立った。ハーバード大ラグビー部出身の#92マシューデペトロもスクリメージラインをコントロールした。

後半はキックオフリターンで再開。 開始早々、富士通オフェンスは岸野と進士のランのあと、50ヤード付近でQB月野からブレナンへのパスがヒットし、31-0。ここから今年注目のキッカー#19小山が登場。 今シーズン相手チームのROCBULLから移籍し、チーム内で長谷、#10後藤としのぎを削る。 その小山の最初のトライフォーポイントであったが、ホルダー安田との息があっていないせいか失敗。次のシリーズも小山にFGトライのチャンスが到来したが、これも失敗。そのあとのキックは2本決めたので、今後の活躍に期待したい。

その後は第3Qに河瀬、#87大矢へのタッチダウンパスが決まり、45-0。 第4QにはQB中澤も登場し、順調な仕上がりを見せた富士通フロンティアーズは、 一戦目を順当に勝利した。

オフェンスは、レシーバーのキャッチミスと、ランプレーのオフェンスラインのブロック、インサイドブリッツの対応に不安を残したが、初戦の出来としてはまずまずか。 ディフェンスは、完封したことがまず評価に値する。決してベストメンバーとはいえない状態だったにも関わらず、新人が随所で活躍し、相手オフェンスを圧倒した。

少々サイズが小さくなった感もあったROCBULLであったが、今までの苦手を相手に大勝したことは、いいスタートダッシュになったであろう。また課題も浮き彫りになり、鹿島ディアーズ戦までに修正して欲しい。

ゴールデンウィークにも関わらず、大勢のファンが詰め掛けたことは、今年の富士通フロンティアーズへの期待の大きさを物語る。このもう一つの大きな力を借りて、今後の勝利に結びつけることができるか。

選手、コーチの意識改革からはじめた2006年フロンティアーズ、本当の実力は、次節5月14日アミノバイタルで披露される。

文章:フロンティアーズOB 市浦 哲

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コーチ・選手のコメント

Rocbullとの試合を終えたヘッドコーチ、ならびに選手に、試合のこと、今シーズンの目標、ファンのみなさんへのメッセージを伺いました。

藤田ヘッドコーチ
今日の試合は少しミスが多くて、うまく波に乗れなかった。ディフェンスの出来は良かったが、オフェンスではQBのプレーは良かったものの、それ以外でボールを落とすミスが目に付きました。ただ今日は初戦なので、次に向け修正していきたい。 今シーズンは若手の選手が中心となり「こうしたい」という気持ちが出てきています。元気があっていい雰囲気が出来ています。自分たちがいいと考えるプレーをすることで、勝ちにつなげていく。その部分にフォーカスしていきたい。 若い選手にベテラン選手、コーチが乗せられ、その勢いに、観客のみなさんも乗って欲しいです。ぜひ声援をお願いします。

DB#21今井選手
初戦を勝つことができてよかった。ただ、今日の試合で課題も見つかったので、修正をして、一歩一歩進んでいきたいです。 (主将となって)昨年以上に責任感が出てきました。チーム代表として、みんなを引っ張っていけるようにしたいです。ただ、自分ひとりで頑張るのではなく、僕以外のリーダーとともに、みんなでチームを作っていきたい。 今年こそは日本一になりたい。その勝利のためには、「FRONTIERS愛」というスローガンの下、チーム関係者もそれ以外の方もフロンティアーズを好きになることが必要だと感じています。 観客のみなさんの声援が力になっています。本当に感謝しています。ぜひ、その声援に応え、元気、勇気を与えられるプレーをしていきたいです。

DB#14福島選手
今日の試合は、とにかく思いっきりやることを心がけていました。個人的にはもう少しできるところがいくつかあったので、次にその反省を活かしたいです。 今年の目標は、やはり日本一になることです。今年こそ絶対に勝利を掴むので、応援よろしくお願いします。

WR#15ブレナン選手
出だしは少しゆっくりとしたペースだったが、徐々に相手の穴を見つけ、そこをうまく突けたと思います。個人的にもいいプレーがいくつか出たのでよかったですが、試合のビデオを見たら、ミスも見つかると思うので、そこは修正をしていきたい。 とにかく今シーズンは、(予選リーグで敗退するのではなく)次のステージに進みたい。そのために自分自身が持てる力をすべて出し、チームの勝利に貢献したいです。 僕たちの勝利にはみなさんの応援の力が必要ですので、ぜひみなさん試合に足を運んでください。

QB#16月野選
この試合が鹿島戦だったら負けていたと思っています。自分として一番いいと思えたのは、最後の大矢(選手)へのパス。落ち着いてパスができました。 今年は、いい選手たちが揃っているので、周りを上手く活かしていけるよう、RB、WRにボールを渡していきたいです。 毎試合、ファンのみなさんの応援に感謝しています。みなさんに興奮していただき、見ることで笑顔になり、喜んでいただけるようなプレーをお見せしますので、これからも声援をお願いします。

RB#28進士選手
今日の試合は、ランの本数が目標としていた数値に達しなかったため、不完全燃焼という感じです。 本来「ここを走る」というコンセプトとは違うところを走っていて、逃げていました。 去年は新人で、感覚をつかむことに専念していたが、今年はチームの主力として、数値的な目標をクリアすること、精神的にチームの中心となっていくことを心がけたい。 今日の試合、多くの観客の歓声に後押しされました。次の試合でもいいプレーを見せていきたい。

インタビュー:長富 怜子