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記録大会情報
- 2006秋期リーグ 第5節
vs.ルネサスハリケーンズ - 2006秋期リーグ 第5節
vs.ルネサスハリケーンズ
試合前レポート - 2006秋期リーグ 第4節
vs.オービックシーガルズ - 2006秋期リーグ 第4節
vs.オービックシーガルズ
試合前レポート - 2006秋期リーグ 第3節
vs.東京ガスクリエイターズ - 2006秋期リーグ 第3節
vs.東京ガスクリエイターズ
試合前レポート - 2006秋期リーグ 第2節
vs.アサヒビール・シルバースター - 2006秋期リーグ 第2節
vs.アサヒビール・シルバースター
試合前レポート - 2006秋期リーグ 第1節
vs.日産スカイライナーズ - 2006秋期リーグ 第1節
vs.日産スカイライナーズ
試合前レポート
パールボウルトーナメント準決勝 vs.アサヒビールシルバースターレポート
| 試合日 | 2006年5月27日(土曜日) | 会場 | 横浜スタジアム |
| 天候 | 曇り時々雨 | 観衆 | 1,272人 |
| チーム名 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TB1 | TB2 | TOTAL |
| 富士通フロンティアーズ | 7 | 14 | 0 | 0 | 0 | 6 | 27 |
| アサヒビールシルバースター | 7 | 0 | 7 | 7 | 0 | 0 | 21 |
5月27日、小雨の降りしきる中、横浜スタジアムに約1300人の観衆を集め、準決勝第一試合、富士通とアサヒビールシルバースター(以後S.S)の試合が行われた。結果はご存知のとおり、延長戦(タイブレイクシステム)の末、富士通が27-21で勝利し、決勝進出。3年ぶりのパールボウルチャンピオンを賭けて、第二試合でこれまた劇的勝利したオンワードスカイラークスと、6月13日東京ドームで決勝を戦う。
富士通#17長谷のキックオフで試合開始。
S.Sの先発QBは予想通り#3有馬。この有馬がテンポ良く攻撃を率いる。富士通と同じくショットガン体型からのラン、パスをバランスよくせめてくる。自らのスクランブルも織り交ぜながら、2度のファーストダウンを重ね富士通陣内へ攻め込む。そして富士通陣40ヤード付近で、S.Sオフェンスは4thダウン1ヤードをギャンブル。これを富士通ディフェンスが止め、攻守交替。一気にモメンタム(勢い)を引き寄せられるところだったが、最初の富士通の攻撃はQB#16月野のパスがいきなりインターセプトされ、再びS.Sの攻撃。QB有馬のパスが要所で決まり、また富士通ディフェンスの反則も手伝って、最後は有馬から#87黛へのパスでタッチダウン。S.Sがあっさりと先制する。0-7。
最初のQB月野のインターセプトについて、試合後の月野のコメントによると、「S.Sディフェンスが前節の鹿島戦をよく研究しており、短いパスを止めに、CB(コーナーバック)が前にあがってきていた」そうで、今まで短いパスをテンポ良く決めてオフェンスのリズムを作ってきただけに、トータルで80ヤードに抑え込まれたパッシングオフェンスはこの最初のダメージが最後まで尾を引くことになる。
次の富士通オフェンスは、パスを封印し、ランだけでS.Sディフェンスを切り裂く。今季絶好調のRB#28進士の53ヤードランを含め、RB#20森本と交互に持ち二人で7プレー80ヤードを稼ぎ、順番なのか、先輩後輩の上下関係なのか、最後は森本がボールを持ち17ヤードを走りきりタッチダウン。すぐに同点に追いつく。7-7。
S.Sオフェンスのリズムは試合を通して、崩れなかったが、その要因はS.Sオフェンスラインが残念ながら富士通ディフェンスラインをコントロール出来ていたところか。富士通がタッチダウンをとり同点にした次のオフェンスも、ラン、パスを巧みに使い分け、3度の3rdダウンコンバージョンをクリアし、ジリジリと富士通陣内に攻め込んでくる。このままやられるかと思われた4回目の3rdダウンでQB#3有馬のパスを、富士通LB#23山口が値千金のインターセプト。長いS.Sオフェンスの攻撃が終わる。
その後、両チームとも1シリーズずつをパントで終え、今度は、QB月野も「この試合で一番良かった」と振り返る、富士通オフェンスのロングドライブを見ることになる。自陣25ヤード付近から、WR#80米山、#15ブレナンらへのパス、#20森本のラン、また今季初めて見せたプレーアクションパス(ランプレーのふりをしてパスを投げる)などで、5回のファーストダウンを重ね、最後は9ヤードを#28進士が走りこんでタッチダウン。この試合、初めて富士通がリードを奪う。14-7。
前半残り時間わずかになってから、S.SオフェンスはQBを#9波木にスイッチ。後半に向けての肩慣らしか、ある程度予定通り、予想通り彼が出てきた。しかし、ここは富士通ディフェンスが踏ん張り、3回の攻撃で7ヤードしか進ませず、4thダウンをパントに追い込む。そして、ここでビッグプレーが飛び出す。ハーバード大ラグビー部出身、仕事では富士通の開発業務に携わる超理系、秀才ルーキー#92マシュー・デペトロがS.Sのパントをブロック。前半残り1分あまりで願ってもないチャンスが富士通に転がり込む。ファーストダウンを1回とったところで残り時間を考え、FG(フィールドゴール)を選択。ほぼ問題ない距離と思われたが、センターからスナップされたボールが若干低く、ホルダー#8安田がすぐにボールを置けないと判断するや、得意の俊足を飛ばし、自分で持って走ってタッチダウン。結果オーライだが、最高の追加点をあげる。キックの1点も決まり、21-7。前半終了。この時点で延長戦を予想した人はまずいなかったであろう。
後半は完全にS.Sペース。富士通のオフェンスから始まったが、常にフィールドポジションは悪く、なかなか自陣から抜け出せない。後半最初に点をとったのはS.S。後半3シリーズ目の攻撃で、相手QB#9波木がパスを決め始め、最後は、年の差12のベテランWR#22梶山へのタッチダウンパスが決まり14-21。第3Q残り2分でS.Sは富士通を射程圏内にいれた。
第4Qに入り、S.SはQBを#19東野にチェンジ。大学時代、天才の名を欲しいままにした彼は、怪我のため社会人では期待通りの活躍はしていない。しかし、この重要な局面でS.Sは東野を起用。ゲーム展開とは関係なく、当初のプランどおりだったのかもしれない。この変わったQB東野もテンポの良いオフェンスを展開。RB#43伊是名、#32野本らのランを中心にジリジリと富士通ディフェンスにプレッシャーをかける。#51倉品、#90沖野、#37伊藤を中心とした富士通ディフェンスラインも、S.Sオフェンスラインのドライブにもしぶとく耐え、第4Q最初のS.Sオフェンスをパントに追い込み、攻守交替。しかしここでまた#16月野がこの日2つ目の痛恨のインターセプト。そのあとの富士通のパーソナルファールも加えられ、S.Sオフェンスはいきなり敵陣11ヤードから攻撃権を得る。これをあっさりパスでタッチダウンをとられ、21-21。ついに同点とされた。
その後はお互いにディフェンスが踏ん張り、今季初の延長戦(タイブレイクシステム)に入る。タイブレイクシステムとは、両チームが敵陣25ヤードから攻撃を開始し、点の多いほうが勝ちとなる(野球でいうと、延長10回表裏のイメージ)。1度で決着が付かない場合は、決まるまで行う。
コイントスにより、1回目の攻撃は、S.Sオフェンスから。先攻としては、先に先取点(できればタッチダウン)をとり、後攻のオフェンスにプレッシャーを与えたいところだが、S.Sは敵陣15ヤード付近からなんとFG失敗。0点で攻撃を終える。富士通はFGでも勝ちが決まる圧倒的優位な状況がうまれた。できるだけ前進してFGを蹴ればいい富士通は、RB#28進士と#20森本にボールを渡し、着実にゲインを重ねる。そして、エンドゾーンまで残り2ヤードとなったところで3rdダウンであったがFGトライ。これで勝利も確実かと思われたが、なんとこれをキッカー#17長谷が失敗。普段の長谷からは信じられないが、これもプレッシャーか。結局タイブレイク1回目を0-0で終了。
タイブレイク2回目に入る。
2回目は富士通が先攻。長谷のFG失敗の直後であったが、オフェンスは集中力を切らさず、WR#80米山、#86清水へのパスとRB#20森本のランで今度はタッチダウン。6-0とリードした。そして今度は大丈夫であろうと思われた、1点のキックをS.Sディフェンスがブロック。6点リードのままS.Sオフェンスに攻撃権が移る。S.S最初の攻撃は、#2花房のランで6ヤードゲイン。2ndダウンはパス失敗。そして3rdダウンの攻撃。QB#19東野から浅いゾーンに投げられたパスを富士通LB#23山口がこの日2つ目のインターセプト。長い長い試合にピリオドを打った。昨年で引退も考えた山口だったが「今日は自分でも信じられません。試合に出させてもらった上に結果を出すことができて本当に嬉しいです」とゴリラ顔に満面の笑みを浮かべて語った。
15分クォーターで、更に延長戦(タイブレイク)と、今までに比べ非常に長い試合であったが、「あいつらほんまようやるわ。」と試合後、選手達を褒めた藤田ヘッドのコメントにもあるように、最後まで集中力を切らさなかった事が最大の勝因であろう。
また影の立役者はパントカバーのメンバー。パンター#19小山のパントも良かったが、相手のリターンを防ぐ#84久保田、#24大浦らの早いタックル。S.Sのパントリターンの平均は約4ヤード(6回26ヤード)。彼らの活躍なくして、今日の陣取り合戦の勝利はない。S.Sの好パンター山口率いるパントチームを上回った。
ただ、反省点も多くある。中でも目立ったのが反則の多さ。S.S4回に対し、富士通は12回。前節の鹿島戦でも、鹿島0回に対し富士通6回。反則をするとフィールド上で罰退させられるので数字にも直接表れるが、それ以上にチームのモメンタムに大きく繋がるのも事実だ。また怪我人の多さも気になる。試合中、選手がフィールドで倒れ、外に運び出されるというシーンが何度も見られた。怪我はある程度しょうがない部分もあるが、試合の流れを止めてしまうという点と、単純に怪我でダメージを受けているということを相手にさらし、精神的優位を与えてしまう可能性もある。決して全てが否定されるものではないが、ファンとしては、反則や怪我で試合が中断されると興奮状態が一旦停止する。フットボールファンを魅了するためにも、反則や怪我を極力なくし、選手、観客ともに集中力が切れない試合を期待したい。
何はともあれ、関東の強敵、鹿島、アサヒビールを倒した富士通フロンティアーズは着実に力を付けてきている事は間違いない。決勝の相手はオンワードスカイラークス。これもまたオールドファンにはたまらない好カード。
6月13日(火曜日)19時東京ドーム。この日はノー残業デーと決め込み、この試合を観戦しよう。サッカーのワールドカップも結構だが、来年川崎市で開催されるアメフトワールドカップに向けても非常に重要な意味を持つ。今シーズンの活躍次第で日本代表選手に選ばれる可能性が高くなるからだ。富士通フロンティアーズ、そして日本のアメフト界を盛り上げて、応援していこう。
文章:富士通フロンティアーズOB 市浦 哲
フォト・ギャラリー
コーチ・選手のコメント
藤田智ヘッドコーチ
(今日の試合に勝ち、決勝に進めたことは)本当によかったし、選手たちの頑張りが一番嬉しいですね。選手たちが自ら「こうしたい」という強い意志を持ってやっているのが、いい方向に向いていると感じています。本当に選手たちの頑張りのおかげです。また、新しいスタッフも加わり、まだ完璧ではないものの、そのいい方向に向かっていく原動力になっていると感じています。今日の試合に関しては、選手もコーチも課題は残りました。ただ悪いときに切れてしまわず、最後まで頑張れた。特に第3、4Qのしんどいときにディフェンスが頑張ったのが大きい。また、タイブレイクでキックを外した後も、落ち着いてできたのがよかったです。今、チームがどんどん成長しています。次の試合もどこをどのように成長させるのか、チームとして、プラスの面をどうやって出せるのか、ということをテーマに置いて、試合に臨みたいです。
DB #8 安田恭平選手
(タッチダウンを決めたが)本来はキッカーが決めて、チームもきちんとした形で、リズムに乗るほうがいいので、普通にキックを蹴るつもりでいました。ただ(タッチダウンすることも)心の中にはありました。どこが空いているのか、というのは前もって確認をしていたので、自分のファンブルを何とか挽回できました。チームにも勢いがあったので、そのいい流れに乗ることができました。ただ、あのようなプレーはチームがイケイケのときでないとできないと思います。(プレーを)見ていただいて、分かっていただけるといいのですが、チームの雰囲気がよく、一体になっています。もちろんファンとの交流というのもきちんと考えています。フロンティアーズというチームをもっと多くの人に知っていただくために活動をしています。ただ、一番のアピールはやはり勝つことだと思うので、こうやって結果が残せてよかったです。今日までは「絶対に勝つ」という気持ちでやっていましたが、次回の相手はさらに強いので、とにかく決勝の大舞台で思いっきりやるだけです。勝ちます!絶対に勝ちます!
LB #23 山口慎選手
今日の出来は200点満点ですね。今まではやらなければいけない場面でミスをしてしまうことがあったのですが、今日は練習で課題となっていたところをきちんと(ミスすることなく)プレーできたのがよかったです。(今日の試合に向けて)特に相手を意識することなく、1プレー1プレーを100%の力を出し、挑戦者として対戦することができました。みんな楽しく前向きに取り組めていました。(次回の相手は)ここ数年、負けている相手なのですが、特にどのチームということを意識せず、常にフットボールを楽しみ、チームとして、まとまって臨みたいです。今日も雨にも関わらず、多くのお客さんに来ていただき、本当に力になりました。私の今日の活躍もみなさんのおかげだと感じていますので、これからも応援よろしくお願いします。
OL #60 安木達之選手
チーム全員がいい意味で、バカになろうとしていて盛り上がっていたり、調子に左右されることなく、常にいい雰囲気でやれています。今日の試合も、前半はそのいい雰囲気を持ったままいけたので、すごくよかったですが、後半になって、試合巧者の相手に流れを作られてしまいました。日本一になるまでにはまだ課題の残る試合となりました。ディフェンスもオフェンスも、もっと詰められる部分があると思います。決勝の相手も強いですが、とにかく自分たちのプレーができればいいです。私自身としては、相手に外国人の選手がいるのでその戦いを見ていただければと思います。みなさんと一緒に日本一になりたいので、もっとフロンティアーズを好きになっていただき、一緒に勝ちましょう!
インタビュー:長富 怜子














