[sports.fujitsu.com〜富士通のスポーツ活動〜]
フロンティアーズ Official Web Site

秋期リーグ第3節 vs.シルバースター戦レポート
| 試合日 | 2007年10月11日 | 会場 | 東京ドーム |
| 天候 | 晴れ | 観衆 | 4,043人 |
| チーム名 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
| 富士通フロンティアーズ | 6 | 3 | 0 | 6 | 15 |
| アサヒビールシルバースター | 0 | 7 | 7 | 7 | 21 |
第三節は、アサヒビールシルバースター(以下、シルバースター)との対戦で、約4,000人の観衆を集めた東京ドームで行われた。全勝対決となったこの試合は、富士通にとっては勝てば5年ぶりのプレーオフ出場に近づく重要な一戦だ。結果は、前半先制しながらも、徐々にペースを奪われた富士通が、シルバースターに15-21で敗れ、リーグ戦成績を2勝1敗とした。勝ったシルバースターは、3勝0敗とし、リーグ単独首位となった。
第1Qは、富士通のペース。試合開始直後のキックオフリターンでRB(ランニングバック)#28進士がビッグリターンを見せ、自陣45ヤード付近までボールを運ぶと、その後富士通がテンポの良いオフェンスを展開する。RB#20森本と進士のランプレーを中心に相手陣内に攻め込む。最初のシリーズを5分近くドライブし、最後はQB(クォーターバック)#18出原からTE(タイトエンド)#87大矢へのタッチダウンパスが決まり、先制。富士通は、完璧な立ち上がりを見せた。シルバースターのオフェンスは、QB#3有馬が先発。RB#35栗原のランを中心に攻めてくるが、富士通ディフェンスが踏ん張り、パントに追い込む。
第2Qに入り、シルバースターはQBを#9波木に交代する。しかし、最初のシリーズで波木がハンドオフミス。そのこぼれたボールを、富士通LB(ラインバッカー)#45鈴木がリカバーし、攻守交替。このチャンスにK(キッカー)#17長谷がFG(フィールドゴール)をきっちり決め、9-0とリードを広げた。

ここまでは完全に富士通のペースで試合が進み、シルバースターもメンバー交代ミスや、早い段階でのタイムアウトなど、冷静さを欠いているようにも見えた。しかし、このあと、シルバースターの波木率いるオフェンスが脅威のドライブを見せることになるが、これが試合巧者と言われる所以か。気づいたら完全に自分達のフットボールを展開している。もちろんチームによって勝ち方は異なるが、彼らの勝ち方は、非常に試合巧者のように見える。前半残り6分でシルバースター自陣34ヤードからの攻撃。QB#9波木のパスと、#35栗原、#23波武名のランプレーが進みだす。結局66ヤードを約6分使い切って、最後はTE#88橋詰へのパスが決まり、タッチダウン。キックも決まり、2点差とされて前半を終える。
後半、最初に得点したのはシルバースター。QB#9波木のキープや、スクランブルがゲインし始め、富士通ディフェンスも彼の足に気が向き、今まで止めていたプレーも出されるようになる。これは完全にシルバースターの術中であろう。現在のXリーグにおいて、あそこまで走ってくるQBは数少ない。彼が凄いのは、その上で、パスも冷静沈着に決めるところだ。試合を通じて16回のパスのうち13回が成功、インターセプト0と言うのは驚異的な数字である。しかし、富士通ディフェンスも独走タッチダウンは許しておらず、決して悪かったわけではない。これはシルバースターのオフェンス、特にQB#9波木を褒めるべきであろう。第3Q残り約2分でタッチダウンを決められ、9-14。ついにこの試合、初めてリードを許す。
しかし、次のシリーズで富士通オフェンスも反撃。自陣13ヤードからの攻撃を、この日好調だったRB#20森本、#28進士ランで50ヤード付近まで前進すると、WR(ワイドレシーバー)#15ブレナンへのパスで、一気に敵陣深くまで攻め込んだ。この際、相手ディフェンスの猛烈なラッシュを小さな#28進士が必死にブロックしてQB#18出原を守る。サイドラインにいるチームメートを鼓舞するのに充分なパフォーマンスだった。最後は#20森本のランでタッチダウン。第4Q残り10分で、富士通が15-14と再びリードした。

残り10分の攻防は、シルバースターに軍配があがる。富士通が点を入れた直後のシリーズで、シルバースターは、NFLヨーロッパコンビのQB波木とWR#17中島のホットラインが炸裂する。富士通ディフェンスもDL(ディフェンスライン)#97岩熊のサック、LB#55北奥のロスタックルなどで粘ったが、最後はその中島にパスを捕られ、再び逆転され15-21。これがファイナルスコアとなった。
最後のシルバースターの攻撃でニーダウンとなり、富士通ベンチは残りのタイムアウトを取らなかった。あとは時間を消費するだけの状態で、アメリカでは当たり前のことだが、日本では「最後まであきらめない」という意味か、タイムアウトを使い時間を止めるチームも少なくない。賛否両論かもしれないが、個人的には気持ちの良いシーンだった。
藤田ヘッドコーチは試合後、「重要なことは勝ち負けではない。自分達の力を出し切ったかどうかだ。今日の試合、選手達は力を出し切ったと思う。シルバースターの方が上だったということ。ただ、あのシルバースターにがっぷり四つに組めたことは、大きな成長だ。これからすべきことは、次の目の前に集中すること」と選手に語った。
皮算用だが、仮に残り2試合に勝利した場合、富士通のプレーオフ出場は確定する。まだ3試合目ということもあり、細かい数字は最終戦前に書くが、ともかくチームの成長は、徐々に形になりつつある。全勝優勝はなくなったものの、一戦一戦を勝ち抜けば、ここ数年で最も長いシーズンになることは間違いないだろう。もちろん、その先には日本一という最大の目標も近づいてくる。
文章:フロンティアーズOB 市浦 哲
フォトギャラリー
コーチ・選手のコメント
藤田ヘッドコーチ:
今日の試合も「特別にならないようにしよう。いつも通りやろう」と言っていました。やはり、シルバースターも強いので、そのチームとそこそこ戦えるようになったのは、進歩だと考えています。前の試合と比べても成長が見られるので、それは結果とは別に、評価すべきだと思いますね。(対戦相手がどこであれ)プレーぶりが、変わらなかったのは良かったです。(次戦に向け)まずは頭を切り替えることがとても大事です。そして、次戦までの日数分だけ進歩することですね。まだ、未熟な部分もありますので、うまくなって、強くなって、次の試合に臨めるようにしたいです。とにかく、自分たちの進むべき方向は変えず、進歩し続けることしかありません。今日は結果が出ず残念でしたが、選手たちは非常によく頑張ったと思います。こういう苦しいときこそ、チームの真価が問われます。これから、少しでも進歩して、より良いチームになっていきますので、ぜひ応援をよろしくお願いします。
谷川選手(LB#22):
前の試合(オービックシーガルズ戦)に勝利できたものの、シルバースターも強豪のため、シーガルズに勝てたからシルバースターにも勝利できるとは限りません。ですので、また、一から挑戦者として、この試合に臨みました。(自分自身については)この秋のシーズン、たまたまいいタックルができているだけで、まだチームの足を引っ張っている部分もあり、満足しきれていません。これからもっと活躍していきたいです。次戦の相手、ロックブルは、シーガルズやシルバースターとはまた違ったタイプのチームだと思っています。試合に出られるチャンスがあれば、練習のときからの積み上げを結果につなげられるように、積極的に自分自身をアピールできるようにしたいです。今日も多くの方々に応援に来ていただき嬉しく思っています。次はきちんと勝利という結果を残して、ファンの方々に恩返ししたいです。
倉品選手(DL#55):
できれば今日勝って、自分たちの力でファイナル6へ近づきたかったです。ただ、これが最後ではありませんので、今後も自分たちの気持ちを切らさずに、やり続けたいと思います。まだ自分のプレーは、未熟な部分が多いです。ただ、味方が強くなっているので、チーム内の練習のときから、強豪と対戦しているように感じているため、今回のシルバースターのような強いチームと対戦しても、心に余裕が生まれていると感じています。それが、強豪との対戦にも慌てず、プレーができていることにつながっているかと思います。試合を重ねるごとに、チームが進化しています。ただ、相手を0点に抑えれば負けることはないので、その究極のところを目指していきたいです。若手の選手が多いので、若い力でチームを引っ張っていきたいです。これで最後ではありませんので、私たちの目指すフットボールができるよう、見守り続けてほしいです。
大矢選手(TE#87):
今回の試合も、前回のシーガルズ戦と変わらず、練習から1プレーごとに集中しようと考えていました。対戦相手がどこであれ、自分のプレーをすることが大事なので。(今日は最初の得点を決めましたが)あの場面で、あのプレーを選択してくれた藤田ヘッドコーチ、コーチ陣の気持ちに応えなければ、という思いだけでした。練習通りできて良かったです。このプレーで、気持ちがいい意味で、高ぶりました。また、後半の第3クオーターで相手に得点を許してしまったのですが、その後(第4クオーターで)すぐに、取り返すことができたのは、オフェンス陣の成長が見えたと思いました。ただ、途中でドライブできなかったところもあり、これからまだ、修正すべき点はたくさんあります。負けた事実は変わりませんが、自分たちがやるべきことは変わりませんので、今日のゲームを振り返って、しっかり反省し、次に向けて、しっかりと気持ちを切り替えていきたいです。いつも熱い応援をしていただき、ありがとうございます。みなさんの応援で気力が保つことができますので、これからも大きな声援をよろしくお願いします。














