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試合レポート

| 試合日 | 2008年6月17日 |
|---|---|
| 天候 | 晴れ |
| 会場 | 東京ドーム |
| 観衆 | 15,326人 |
| 富士通 フロンティアーズ |
鹿島ディアーズ | |
| 14 | ‐ | 27 |
| チーム名 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
|---|---|---|---|---|---|
| 富士通フロンティアーズ | 0 | 14 | 0 | 0 | 14 |
| 鹿島ディアーズ | 10 | 3 | 0 | 14 | 27 |
| TEAM | Q | TIME | PLAY | PLAYER(S) | YARD | TFP | PLAYER(S) | G/NG |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 鹿島 | 1 | 06:53 | FG | #26 鹿島 | 36 | |||
| 鹿島 | 1 | 08:55 | RUSH | #29 丸田 | 1 | KICK | #26 鹿島 | G |
| 富士通 | 2 | 07:04 | RUSH | #29平澤 | 1 | KICK | #10 後藤 | G |
| 鹿島 | 2 | 08:44 | FG | #26 鹿島 | 25 | |||
| 富士通 | 2 | 12:21 | PASS | #18 出原 →#87 大矢 |
18 | KICK | #1 小山 | G |
| 鹿島 | 4 | 00:34 | RUSH | #29 丸田 | 2 | PASS | NG | |
| 鹿島 | 4 | 14:00 | RUSH | #29 丸田 | 11 | RUSH | #10 尾崎 | G |
2大会連続3回目の優勝をかけた富士通フロンティアーズと、6回目の優勝をかけた鹿島ディアーズとの決戦は、6月17日(火曜日)夜、15,000人の観客を集めた東京ドームで開催された。
試合は14-27で鹿島に敗れ、富士通フロンティアーズは、春のパールボウルトーナメント準優勝という結果に終わった。職場や同期、家族、OBなど一塁側スタンドを埋め尽くしたファンの声援に後押しされ、前半は14-13とリードして終わったが、後半は自慢のオフェンスが沈黙。ファンダメンタルの強化に主眼を置いた今シーズンであったが、皮肉にもその基本的なミスにより、自滅した格好となった。
フロンティーズキッカー#10後藤のキックオフで試合開始。鹿島のオフェンスは、QB(クォーターバック)#10尾崎がRB(ランニングバック)#29丸田と#38佐藤を中心としたテンポのよいランプレーを展開する。Xリーグ屈指の鹿島の大型オフェンスライン相手に、どこまで富士通ディフェンスが持ちこたえられるかが一つの焦点であったが、ロングゲインはないものの、一試合通じてコンスタントにゲインを許してしまう。ただ、15分クォーターの試合において、トータル210ヤードの喪失は、決して悪い数字ではない。
ポイントとなったのはキッキングでのミス。まずは最初のシリーズの相手のパントでラフィングザキッカー(パントキックしたあとのキッカーに対して接触)。再度相手に攻撃権を与え、そのシリーズを先制FG(フィールドゴール)に繋げられ、3点を先行されてしまう。
そして、続く富士通の攻撃でパントに追い込まれ、そのパントスナップが大きくそれる。自陣1ヤードから鹿島に攻撃権を渡すことになる。これをなんなくタッチダウンされ、あっという間に0-10。
さらに、富士通が7点を返したあとのキックオフでは、相手リターナー#15大谷に富士通陣15ヤードまでリターンされ、ディフェンスが踏ん張ったものの、FGを決められ13点目。この前半の鹿島の13点は、ほぼキッキングのミスにより献上したと言っても過言ではない。試合後の藤田ヘッドコーチは「これが今の実力」とコメントしたが、ファイナルスコアの13点差を考えても、前半の失策は悔やまれる。
今年看板の富士通オフェンスは、この試合もQBは#18出原と#19吉田をプレー毎に変えて、ディフェンスに的を絞らせない。#19吉田やRB#28進士、#29平澤のランと、#18出原から#87大矢へのパスなどを中心に、前半は2TDをあげ、キッキングのミスがありながらも、前半は14-13の1点リードして折り返した。
ただQB#18出原のパスが高く浮く場面が多く、本調子でないことを予感した人は少なくなかったはずだ。また富士通オフェンスラインが鹿島ディフェンスラインにたびたびプレッシャーをかけられていた点も合わせると、後半の苦戦は仕方なかったのかもしれない。
ハーフタイムで藤田ヘッドコーチは、「とにかく春やってきたファンダメンタルを試合で出すだけや。」と選手に基本に立ち返らせる。
後半、鹿島ディフェンスは、QBのランプレーなどでかく乱してくる富士通オフェンスをとめてくる。また鹿島オフェンスは、前半封印した長いパスを要所で披露。短いパスを織り交ぜながら、ランの効果を狙ってきたのだろう。富士通ディフェンスラインの#37伊藤、#13平井、#97岩熊ら、随所に激しいプレーも見られたが、最後まで耐え切れなかったというのが印象だ。また、微妙な判定ではあったが、2度のパスインターフェアの反則(相手レシーバーに対してキャッチする際に接触して妨害する反則)も鹿島オフェンスを助けるかたちになってしまった。
総獲得ヤードでは55ヤード上回っているフロンティアーズだが、スコアでは13点で負けている。これが陣取り合戦であるアメリカンフットボールの醍醐味であり、恐さでもある。
キッキングやターンオーバー、反則などが大きな舞台になればなるほど結果に影響してくる。昨年の松下電工との敗北から、臥薪嘗胆でファンダメンタルを鍛えてきた富士通フロンティアーズ。成長した面も多いが、藤田ヘッドコーチのコメントどおり、このゲームでは実力不足の感が露呈した。
秋は、どこのチームも全勢力を振り絞って戦ってくる。春より数倍も厳しく、激しい戦いが待ち受けている。2年連続で決勝に進み、初の栄冠を手にするにはまだまだ道のりは険しい。
選手たちには、この大観衆の前で試合ができる喜びと、影で支えてくれる人たちへの感謝の気持ちを持ちつつ、秋、また決勝の舞台へ戻ってきてくれることを期待して、秋シーズンの開幕を待ちたい。
文章:FRONTIERS OB 市浦 哲
藤田ヘッドコーチ
悔しい結果に終わりましたが、今日のゲームでの結果が今の実力です。まだまだミスを犯す危険性をはらんでいる力だということです。ただ、みんな頑張れたのは確かです。春のシーズンを戦う中で、チームの力はかなりついてきていますし、去年よりも地に足がついています。あとは勝負に勝てるか。負けた悔しさを次にどう活かすか。これから先に進むため、上位チームとの差をいかに詰めていけるかが大切になります。
ただ、新人も頑張っていますし、今までいたメンバーも力を上げてくれています。負けたことをプラスに考えると、ある意味(今日の敗戦は)自分たちを見失ったり、誤解しないためにはよかったのではないか。
この秋は、まずFinal6に行くこと。去年も久しぶりに行けたくらいですから、まだ常連の域にまでは達していないと思っています。強い2チームに勝って、Finalに行けるチームになること。そのために、この夏は基本技術のレベルを上げていきたいです。
今日は、たくさん来ていただいたにも関わらず、JapanXBowlに続き、勝つことができなくて申し訳なく思っています。選手の力は上がっているので、秋に再度、頑張りますのでご声援よろしくお願いします。
#37 伊藤選手
今日の試合、まだまだDL陣、課題が山積みだと感じました。何プレーも続けて、相手にゲインされてしまった原因がラインにあると思っています。結果的にいいプレーもありましたが、まだ若さが出てしまいました。もっとLB(ラインバッカー)を楽に動かしてあげたかった、というのが正直な気持ちです。もっと前で止めたかったです。
――その中でもいいプレーも見られましたよね?
いいプレーもありましたが、これから、悪いプレーをいかに減らしていくかが大事です。今日の試合の後半は、DLが全体的にバテていたので、そこは暑い夏に、頑張って克服します。ただ、Xリーグで一番強い鹿島ディアーズのOLと対戦したことで、課題が鮮明になったので、秋に向けて、ユニットとして頑張りたい。逆に優勝していたら、ミスを反省にしないで、うやむやにしたまま秋に突入してしまったかもしれません。もちろん勝ちたかったですが、これをバネにして、秋のシーズンが終わったときに、この敗戦が意味のあるものだったと思えるようにしたいです。
――ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
平日にも関わらず、たくさんの方々に応援していただき、ありがとうございます。秋には、みなさんに喜んでいただけるような試合にしたいので、これからも応援よろしくお願いします。
#87 大矢選手
序盤、自分たちのミスで、相手に流れが行ってしまい、立て直すのに時間がかかりました。第2クォーターで立て直せましたが、試合全体で考えると、いつも通りのプレーができなかったことは否めないです。チームの甘さが出てしまったように感じています。特に後半、審判のジャッジで精神的な不安定さが出てしまいました。(中堅である)自分たちが変えなきゃいけないのに、まだ、チームを変えきれていないところがあります。今日の前半の立ち上がりと、後半全てが、反省点でしかない試合になりました。
―― 一方で、今日の試合で何回かパスをいいところでキャッチしていたと思いますが。
それができているのは、ランがきちんと押せて、出ている証拠ですね。プレーアクションパスのときに、きちんとスペースが空けられた結果なので、自分一人の力ではなく、タイトチーム全員(OL,TE,RB)で取ったものだと思っています。
――春のシーズン、戦うにつれてよくなってきたのでは?
チームのメンバーが、ガラリと変わり、新人もほぼ全員が出ている中で、決勝まで来られたのはいい経験になりました。これが秋に向けて、より一層高められれば、最高のチームになると思います。
――ファンのみなさんにメッセージをお願いします
応援ありがとうございます。秋には「勝つ」チームになって、帰ってきたいと思いますので、これからも応援をよろしくお願いします。
#92 一木選手
社会人として初めてプレーをして、学生とはレベルが全く違うことを痛感させられました。強い選手と試合ができたことで、自分の中で勉強になった部分があります。相手がどんどん強くなっていくので、その中で自分を磨けました。ただ、今日の試合で、もっと持ちこたえられたら、さらにいいディフェンスができたと思うと、悔しさが残ります。まだ荒削りなところもあるので、夏の合宿を通して、さらに細かいテクニックを身につけていきたいです。これからすぐに、秋のことを考えていきます。
――新人と感じさせないような、素晴らしいプレーを見せているように思いましたが。
周りの先輩がすごいので、自分が思いっきりやっても、フォローしてくださった。本当にいい先輩がいたからこそ、ここまで出来ました。コーチ含め、周りの方々全てに感謝しています。
――秋に向けて、特にどこに磨きをかけたいですか?
このシーズン通して、普通の勝負はできるものの、ここを止めたい!という要所でのプレーで、力の差を感じました。今日も、第4クォーターでドライブをされてしまい、止めきれなかった。社会人のレベルでプレーするために必要な基礎の体力、力がまだ足りないと思ったので、土台作りをしっかりやっていきたい。
――ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
職場の方や、研修で一緒になったメンバーや、両親が見に来てくれて、本当は優勝報告をしたかったです。みなさんには、負けても「今日の試合、よかったよ」と言ってもらいましたが、応援してくださる方々に笑顔で「勝ったよ」と言えるようにもっと頑張ります。これからもよろしくお願いします。