富士通

 


試合レポート

Xリーグ 2008年 FINAL6一回戦
vs鹿島ディアーズ戦レポート

試合日 2008年11月16日
天候 くもり/雨
会場 横浜スタジアム
観衆 2,374人
富士通
フロンティアーズ
  鹿島
ディアーズ
19 21
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
富士通フロンティアーズ 10 0 0 9 19
鹿島ディアーズ 0 7 7 7 21

得点経過

TEAM Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG
富士通 1 04:41 FG #10 後藤 38      
富士通 1 13:46 PASS #19 吉田
→#15 ブレナン
8 KICK #10 後藤 G
鹿島 2 02:56 RUSH #29 丸田 4 KICK #26 鹿島 G
鹿島 3 12:29 RUSH #29 丸田 1 KICK #26 鹿島 G
富士通 4 01:00 FG #10 後藤 20      
鹿島 4 03:56 RUSH #29 丸田 2 KICK #26 鹿島 G
富士通 4 05:08 PASS #18 出原
→#17 秋山
48 PASS   NG

富士通フロンティアーズと鹿島ディアーズ(以下、ディアーズ)の試合は、双方の特徴が出たハイレベルな試合となったが、シーソーゲームの末、19-21でディアーズが勝利。試合終了のホイッスルが、フロンティアーズの今シーズンの終わりを告げた。

「みんな、ごめん。俺のせいや。みんなはようやった。」試合後の藤田ヘッドコーチの第一声である。残り時間5分で2点のビハインド。自陣3ヤードから始まった事実上最後の攻撃。数少ないチャンスを得点してきたこの試合を象徴するかのように、逆転に向けて最後のチャンスをものにしようと、フロンティアーズオフェンスは相手陣内へ進んでいった。
試合時間残り1分、敵陣17ヤード、2ndダウン7。時間を確実に消費しながら、FG(フィールドゴール)で逆転できるところまでもってきた。誰もが22-21のファイナルスコアを思い浮かべていた矢先のことだった。パスを選択したフロンティアーズオフェンスは、まさかのインターセプトを喫する。
「石橋をたたいてしまった。もうちょい寄って、FGを蹴ろうと思った。俺のせいや」試合後の藤田ヘッドコーチのこの言葉に繋がるプレーだ。
QB(クォーターバック)の#19吉田は相手にタックルされながら、投げる相手も見えてないような状態で投じたボールをインターセプトされた。「あそこは投げるところではない」おそらく厳しい言葉は浴びるだろうが、それはQBというポジションである以上仕方がない。

QBの出来次第で、試合の7割以上は決まる、と僕は思っている。それゆえ、この2年間でのフロンティアーズオフェンス躍進において、彼の功績が大きいことも事実であるし、彼のパスや自ら走るQBドローで得点力がアップしたのは誰もが認めるところだ。そして彼の人柄や人間性を考えると、このプレーの是非について究明することはあまりにも酷過ぎる。このプレーが彼や、チームにとって大きな糧となることを期待するしかない。

試合はフロンティアーズが先制する。RB(ランニングバック)#20森本のゾーンプレーを中心に、WR#80米山のハンドオフスイープ、この試合から復帰のWR(ワイドレシーバー)#15ブレナンへのパスなどで敵陣20ヤード付近まで攻め込み#10後藤のFGで3点。次のシリーズも#19吉田のキープを中心に、吉田に負けじと#18出原のスクランブルからのランなどで確実に前進する。

最後は#15ブレナンへの高く浮かせたパス。ディアーズのディフェンス陣が4、5人カバーする中、ジャンプ一番、ボールをキャッチしてタッチダウン。シルバースター戦の#17秋山を彷彿させるシーンをQB吉田とWRブレナンが演出した。10点を先制したフロンティアーズだったが、ここからディアーズの猛攻を受けることになる。

フロンティアーズディフェンスはトータル21失点と、僕の勝手な希望、「17失点以内」をわずかにクリアできなかったが、「出されても耐える。とにかく耐える。」ことは実践され、できる限りのことはやっていたと思う。FG失敗に追い込んだシリーズや、4thダウンギャンブルを止めたシリーズ、そして#7藤田のインターセプトで攻撃を絶ったシリーズは、まさにこれが今年のフロンティアーズのディフェンスだと言わんばかりであった。常にフィールドポジションが悪く、また守っている時間も長く、選手達には肉体的にも精神的にもタフさが要求されたであろう。

そして、キッキング。フロンティアーズの攻撃は常に自陣の奥深いところからのスタート、ディアーズの攻撃は、ハーフウエイ付近からのスタート。得点には直接結びつかなかったが、キッキングの「結果には見えにくい陣地取り」でディアーズに完全に支配されたことは、じわりじわりとフロンティアーズにダメージを与えた。

なんとかディフェンスが耐えて前半を10-7とリードして折り返したフロンティアーズだったが、後半はディアーズの強力ディフェンスの前に、オフェンスが3回で終えることが多くなる。ディフェンスも時間を使わせて踏ん張るものの、2本のタッチダウンを許し、後半は一転して追いかける立場となる。安定度を増したK(キッカー)#10後藤のFGや、QB#18出原からWR#17秋山のタッチダウンパスで2点差に迫るものの、2点コンバージョンは失敗し、冒頭の最後のシーンに繋がっていく。

「日本一になるのって本当に難しいね」試合結果を聞いた数年前のキャプテン、上原氏のコメントだ。これは過去、何年も日本一を目指し、もうちょっとのところでその目標を逃してきたOB達の素直な気持ちであろう。
今回プレーオフ出場6チーム中、優勝経験がないのは、富士通フロンティアーズただ1チームだけだ。
神様、そろそろ日本一にさせてくれてもいいんじゃないですか。
来年以降、またわくわくさせてくれる試合期待しています。

選手の皆さん、チーム関係者の皆様、1年間お疲れ様でした。感動をありがとう。

文章:フロンティアーズOB 市浦 哲

コーチ・選手のコメント

藤田ヘッドコーチ
応援してくださった皆さん、すみませんでした。私の判断ミスで選手のがんばりを無にしてしまいました。チームは予想以上に成長し、良くなっていたので残念です。また、一からやり直します。
今後ともご支援、ご声援よろしくお願いいたします。

#7 藤田篤選手
負けてしまいましたが、全力を出せたと思っています。ディフェンスは、じりじり出されてましたが、最後には止める。
今のFRONTIERSらしいプレーが出来ていたと思います。自分自身インターセプトをすることができましたが、チームの勝利に結びつかなかったので、チームの勝利に貢献できるプレーをするように精進していきたいです。

今日は、温かいご声援ありがとうございました。また今年1年チームを支えてくださりありがとうございます。優勝できるようにがんばりますので、春の試合から応援よろしくお願いします。

#20 森本裕之選手
相手のニーダウンが始まった瞬間、「何がいけなかったのか?」「何をどうすればよかったんやろか?」「そんなに取り組みが甘いんやろか?」そんな言葉が頭に思い浮かんできました。未だに父親と喋ると、よく言われる言葉があります。「お前の考えは甘い!」これは、人生のことや普段の行いなど、あらゆることでそう言われます。父親にそう言われるってことは、そうなんかもしれんけど、アメフトに関しては、絶対にこの言葉はあてはまるもんかと思っていました。けど、また日本一に手が届かなかったです。答えを考え始めると胸が苦しくなるけれど、現実を受け入れてしっかり考えてから次の一歩を踏み出さないと今までと同じになってしまうような気がします。応援してくれる人をまた悲しませてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。暖かいご声援、ありがとうございました。