富士通

 


試合レポート

Xリーグ 2009年 秋季リーグ戦 第2節
vs 明治安田パイレーツ戦レポート

試合日 2009年9月19日
天候 くもり
会場 川崎球場
観衆 1,088人
富士通
フロンティアーズ
  明治安田
パイレーツ
34 0
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
富士通フロンティアーズ 20 7 7 0 34
明治安田パイレーツ 0 0 0 0 0

得点経過

TEAM Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG
富士通 1 01:28 RUSH #30 金 1 KICK #35 西村 G
富士通 1 03:03 PASS #19 吉田
→#4 松林
8 RUSH #7 藤田 NG
富士通 1 10:02 PASS #18 出原
→#4 松林
26 KICK #35 西村 G
富士通 2 06:20 PASS #19 吉田
→#87 大矢
4 KICK #35 西村 G
富士通 3 02:32 PASS #80 米山
→#88 河瀬
35 KICK #35 西村 G

開幕戦を勝利で飾ったフロンティアーズ。第2戦の対戦相手は、こちらも初戦白星スタートの明治安田パイレーツ(以下、パイレーツ)。9月19日(土曜日)連休の初日、心配された台風の影響もなく、心地よい風の吹く中、川崎球場に1088人の観客を集めて行われた。

いきなりのビックプレー

試合はパイレーツのキックオフをフロンティアーズがレシーブしてスタート。そしていきなりのビッグプレーが飛び出す。リターナーのWR(ワイドレシーバー)#80米山が、87ヤードのビッグリターン。

ゴール前、6ヤードまでボールを運び、先制のチャンス。そして、第1Q・1:28、RB(ランニングバック)#30金がエンドゾーンにダイブし、TD(タッチダウン)。TD後のTFP(トライフォーポイント)もK(キッカー)#35西村が成功し、フロンティアーズが7点を幸先良く先制する。

このプレーに奮起したのか、ディフェンス陣にもビッグプレーが飛び出す。パイレーツの最初のシリーズでDB(ディフェンスバック)#26植木がインターセプト。すぐさま攻撃権はフロンティアーズに移る。敵陣24ヤードから攻撃を開始したフロンティアーズは、WR#25守屋の16ヤードパスレシーブなどでFD(ファーストダウン)を更新。そして第1Q・3:03、ゴールライン残り8ヤードから、QB(クォーターバック)#19吉田がWR#4松林にTDパスを通し(TFP失敗)、13-0とリード。さらに第1Q・10:02には、WR#4松林が、今度はQB#18出原からの26ヤードTDパス(TFP成功)をキャッチ。20-0とリードを広げる。

前半で27点のリード

第2Qに入ってもフロンティアーズの勢いは止まらない。OL(オフェンスライン)#75山本を軸としたオフェンスラインの活躍で、安定したドライブを披露。RB#30金のランプレー、WR#15ブレナンのパスプレーなどで次々とゲインを重ねていくと、フロンティアーズはゴールライン残り6ヤードの地点で4thダウンギャンブルを選択。このプレーをRB#28進士が成功させFDを更新する。第2Q・6:20、このチャンスにQB#19吉田がTE(タイトエンド)#87大矢に4ヤードのパスを確実に通しTD(キックも成功)。27-0とリードを広げた。

対するパイレーツはランプレーを中心に流れを掴もうとするが、DL(ディフェンスライン)#97岩熊、LB(ラインバッカー)#41木下らが、観客も湧かす鋭いタックルでこれを阻止。前半は27-0でフロンティアーズが完全に試合の主導権を握った。

スペシャルプレーで追加点

後半はパイレーツのレシーブで試合が再開。最初のパイレーツの攻撃シリーズで、またもディフェンスがビッグプレーを見せる。DB(ディフェンスバック)#34樋口が、ロングゲインを狙ったパスをインターセプト。後半からの巻き返しをはかろうとしていたパイレーツの勢いを止めた。

この後、フロンティアーズはRB#30金のランプレーで敵陣35ヤード付近まで攻め込むと、ここでスペシャルプレーを見せる。QBからボールを渡されたWR#80米山が、35ヤードのパスをWR#88河瀬に通しTD。TFPも決まり、第3Q・2:32、34-0とパイレーツを突き放す。しかしここから、大量得点での勝利かと思われたフロンティアーズの勢いに陰りが見え始める。

課題の残る後半

この後、攻撃陣はメンバーの入れ替えを頻繁に行い若手選手を投入。しかし、OLの負傷者が出たこともあり、パイレーツディフェンスにQBサックを受け、何度か大きくロス。さらにパスも思うように通らず、フロンティアーズはFD更新もままならなくなってしまう。この流れの悪さは第4Qに入っても変わらず、RB#1細井、RB#11松村のランプレーで時計の針を進めながらゲインを重ねるものの、攻撃に前半ほどの勢いは感じられなくなった。一方のディフェンスは集中力を切らさず、DL#70木村圭祐、#94木村篤允らが中心となりパイレーツの攻撃を最後までシャットアウト。結局スコアはこのまま動かず34-0で試合終了した。

これで開幕から2連勝となったフロンティアーズ。滑り出しは良かったが、後半は反則やファンブルが出て、流れを掴むことが出来なかった。また、いくつかのポジションで選手層の薄さを露呈。柳オフェンスコーディネータは「鹿島とは差がある。現状ではベストメンバーで戦っても、厳しいだろう」と語った。今後、強豪との対戦が続くシーズン後半に向けて、全体の底上げが図れるのか。開幕2連勝の結果とは裏腹に、フロンティアーズには厳しい戦いが待ち受けている。

取材・文/NANO Association

コーチ・選手のコメント

藤田 智ヘッドコーチ
「多くのメンバーが出場できたのは良かった。特にディフェンスに関しては、若手が中心となってがんばってくれた。だが、今日の試合内容に関しては、『まだ道は長い』と感じる。これから、どこまで底上げが出来るか、ネジを巻いていかないと…」

QB #19 吉田 元紀選手
パス試投15回、成功10回で68ヤード、タッチダウンパスを2本決めるも、QBサックを2回受け、ランは合計11ヤードのロス。
「点を取れたのはよかったですけど、自分たちのやりたいことがしっかりできて、思い通りに点を重ねることができていたかというと、そうではなかった。たまたま点が入ったが、自分も含めミスが多くて、『良くない』と思っていたら、やはり後半は得点が入らなかった。あれ(後半)が本当の実力だと思うので、勘違いしないようにしたい。次戦に関しては、まだまだ自分たちがやるべきところ、基本的なところの精度が低いので、まずは練習でしっかりとプレーの精度を上げていきたい」

(後半は選手を入れ替えたこともあり、囲まれるシーンが目立ったのでは?の質問に)
「純粋に僕の判断が遅かった。メンバーを入れ替えたことは関係ないです」

WR #4 松林 大樹選手
2回のパスキャッチで合計34ヤードを獲得。いずれもTDとなった。
「タッチダウンに関しては、僕が獲ったのではなく、チームで獲ったものだと思います。米山(晃嗣)、(ブラッド・)ブレナン、秋山(武史)といった、いいレシーバーを相手が警戒したぶん、僕へのマークが甘かったですから」

(序盤は長いパスが通っていたが、後半に通らなくなった原因は?の質問に)
「レシーバー陣は特に、練習中から集中力の持続がいまひとつできていないところがあって、それが試合は出てしまったと思います。どこが相手でも一戦一戦勝つだけで、チームとしてやることも変わらないはずなのですが、僕を含めて個人的に緩んでいる選手がいるのも事実です。特にレシーバー陣は雰囲気が緩いところがあります。
今日は今日の勝ちを喜びますけど、明日には切り替えて、次戦のブルザイズを意識した練習に入ります。あと、やはり最後に鹿島戦があるので、目の前の敵に集中しつつも、頭の片隅に鹿島を意識して練習します」

RB #28 進士 祐介選手
8回のボールキャリーで合計39ヤードを獲得。
「ケガの影響で、コンディション的にはまだ100%ではありませんが、90%以上まで回復してきている感じで、プレー中に不安になるようなことはないです。ちょうど昨年のパイレーツ戦でケガを負ったので、期するものがありました。

(今季は同ポジションに金選手が入ったが?の質問に)
「すごくいい刺激を受けています。これまでも森本(裕之)さんと競ってきましたけど、自分より年下で、自分より新しい選手と競うのは入社以来、初めてですから。」

(後半は流れが悪かったが、どのあたりが原因か?の質問に)
「全体的にパフォーマンスが悪かったですが、特にタイトチームがちょっと良くなかったですね。パスもポロポロこぼしていて、QBにプレッシャーがかかってしまっていました。今後、ブルザイズ戦、ハリケーンズ戦がありますが、頭の中では鹿島を意識してやりたいと思います。今のパス、今のランが、鹿島が相手だったときに本当に通用するのか――。そういうことを考えて、試合を進めていきたいと思います」

WR #80 米山 晃嗣選手
開始直後のキックオフリターンで87ヤードのビッグリターン。また、スペシャルプレーで35ヤードのTDパス。しかし、パントリターンでファンブルロスト1回。「こういったミスをしているようでは、強いチームと当たったときに難しい。後半から勢いが落ちてしまったが、メンタルの弱さが出てしまったと思う。次戦は今日みたいにミスばっかりしていないで気を引き締めて臨みたいと思う」

OL #75 山本 直希選手
「どんなディフェンスが来ようと、自分たちの力を100%出し切れるかが、今後の課題になってくると思う。試合でちょっと痛めてしまったところもありますが、大きな怪我でなく良かった。

K #35 西村 豪哲選手
TFPの5回中、4回のキックを成功。
「今日の試合は出番が少なかったですけど、OL(オフェンスライン)が頑張ってくれて落ち着いて蹴り込むことが出来た。TDの後のTFPや、FG(フィールドゴール)。これから先、どんどん相手が強くなってくると、その得点がとても重要になってくると思うので、この時期から常にそういうことを心がけて蹴っていきたいと思います」