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スペシャルインタビュー目次
2008年1月1日、実業団駅伝日本一を決める第52回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝2008)が、群馬県庁前を発着とする7区間100.0kmのコースで行われました。ここでは大会前・大会直前・本番のレース展開をお届けします。
大会1週間前:藤田選手、まさかのケガ
12月中旬の藤田選手
12月2日の福岡国際マラソンを終え、藤田選手は「五輪という目標はなくなりましたが、前を向いて、次なる目標に向かって突き進みたい」と気持ちを新たに、翌週から駅伝に向けた練習を開始しました。インターバル練習、距離走の練習を消化し、「2区でも5区でも、どこでも走ります!」と調子は上向きでしたが、12月下旬の練習中に、まさかの左足膝下部の炎症。チームが『3位入賞』を目標に、10人のエントリーが決定した矢先のことでした。藤田選手はマッサージや針治療などで回復を試み、ギリギリまで様子を見ましたが、痛みは引かず、出場を取りやめることにしました。
戦力ダウンという状況の中で、7名のオーダー(区間最終エントリー)をどうするか心配の声もあがりましたが、「もう直前のオーダー変更はしない。選手を動揺させない」と福嶋監督は、『3位入賞』から『上位入賞』へと目標を切り替え、エース区間の2区と5区に若手を起用する方針を固めました。
大会前日:2区に期待の新人・福井選手、5区に伸び盛りの若手・太田選手を配置
2007年12月31日、開会式の前にオーダーが大会本部に提出されました。1区に鈴木キャプテン、2区にルーキー福井選手、外国人選手が多く出場する3区にカマシ選手、4区と5区は前回と入れ替わりで、4区に松下選手、5区に太田選手、6区に前回アンカーをつとめた三代選手、7区に前回2区を直前に任された帯刀選手という区間配置で富士通は試合に臨むことになりました。
毎年恒例、大晦日のチームミーティング
開会式後、大晦日恒例の最終ミーティングが宿泊先のホテルにて行われました。手元の資料には、各区間の目標タイムと、出場選手、選手をサポートする付添選手・スタッフの名前、起床・朝食・点呼・ホテル出発の時間などが記されています。ケガでエントリーリストから外れた藤田選手は5区の太田選手のサポート役です。
福嶋監督は「区間順位1ケタ台を目指し、5km、10kmなどの通過タイムを踏まえて、目標タイムをクリアしてほしい。もちろん駅伝は流れによって変わる。ここ最近は無風だったけれども、明日は風の心配がある。しっかり状況を見て、流れを掴むこと」と話し、「どの区間もラスト3kmのところでは、もうひと絞り追い込む力を持っておいてほしい。1秒、1メートルを大事にしてほしい。高橋健一コーチが現役のとき、ゴールしたときには立ち上がる余力もない状態で最後の最後まで追い込んでいた。みんなも全てを出し切ってゴールして欲しい。絶対入賞できるぞ!」と締めくくりました。
大会当日:今年も1区の鈴木選手は3時半に起床
1月1日、晴れ。西高東低の気圧配置で、まさに冬型の天気となりました。今年も1区を任された鈴木キャプテンは朝の3時30分に起床し、軽いランニングで体を温めた後、5時に朝食をとりました(昨年の大会当日密着レポート「スタート前の舞台裏」では、1区鈴木選手のスタート前の様子をご覧いただけます)。朝7時20分にホテルを後にした鈴木選手は、外の気温がマイナス1度の中、1区サポート役の新人・山下選手とともにコーチの車でスタート地点の県庁に向かいました。
レース経過
昨年の鈴木選手のスタート位置は前列真ん中あたりでしたが、今年はクジで2番となり、前列左端から2番目と幸先良い位置取りとなりました。9時5分に出場37チームが一斉にスタート。今年も外国人選手が1区の主導権を握ります。昨年の福岡国際マラソンから富士通のユニフォームの色が青から赤に変わり、鈴木選手もアームウォーマー、靴下、靴を赤に統一して、第二集団の好位置で力走を見せました。

高崎中継所では、2001年に2区の区間記録を樹立した高橋健一コーチが、新人・福井選手のサポート役も兼ねて指示を出していました。そして、SUBARUがトップ通過してから58秒差の13位で鈴木選手から福井選手へタスキが渡りました。各チームがエースを投入する2区で、福井選手は臆することなく序盤から第二グループの集団に喰らいついていきます。10kmを過ぎてトヨタ自動車九州が集団の先頭を引っ張り、集団が縦に長く伸びましたが、そのまま順位を下げることなく13位で3区のカマシ選手にタスキをつなぎました。

ここで一気に順位を上げたい富士通でしたが、カマシ選手は12月2日のミラノマラソンの疲れが少し残っていた様子で、昨年の15人抜きというような驚異的な快走をする力は残っていませんでした。しかし、それでも「福嶋監督が設定した目標タイムよりも速く走りたい」という気持ちを胸に数人を抜いて、10位でタスキを4区の松下選手へつなぎました。

入賞ラインに入るには、さらに順位を上げたい富士通。松下選手が1人抜き、9位でタスキを受け取った5区の太田選手は力走を見せ、10kmあたりで日清食品と四国電力との7位集団で熾烈な入賞争いを繰り広げると、終盤で日清食品と一歩抜け出し、最後のスパートで6区の三代選手に6位でタスキをつなぎました。「太田が作ってくれた流れを活かしたい」と前を行く5位のトヨタ紡織を追いたい三代選手。序盤は日清食品と併走していましたが、思うように順位を上げることができません。後方から安川電機をはじめ、多くのチームが追い上げてきます。6km地点を過ぎたあたりでジリジリと順位を下げると、8位・9位の入賞ライン境目で四国電力とデッドヒートを繰り広げるまま、アンカー帯刀選手にタスキを渡します。

既にコニカミノルタがトップを独走し、2位に中国電力、3位にHondaという順位でレースが進む中、帯刀選手はタスキを受け取ると同時にスパートし、7位の日清食品まで順位を上げました。しばらくは併走して前を走るトヨタ紡織を追いかけ、中盤のスパートで日清食品にかわされるも、8位を死守してゴール。目標だった上位入賞はなりませんでしたが、来年につながる合格点の入賞となりました。
総合成績 7 区間(100.0 km)
| 順位 | 団体名 | 記録 |
|---|---|---|
| 優勝 | コニカミノルタ | 4時間46分28秒 |
| 2位 | 中国電力 | 4時間49分45秒 |
| 3位 | Honda | 4時間49分56秒 |
| 4位 | 安川電機 | 4時間51分45秒 |
| 5位 | トヨタ自動車九州 | 4時間51分58秒 |
| 6位 | 日清食品 | 4間52分12秒 |
| 7位 | トヨタ紡織 | 4間52分30秒 |
| 8位 | 富士通 | 4時間52分46秒 |
個人成績
| 区間(距離) | 氏名 | 記録 | 区間順位 | 通過順位 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1区 | (12.3km) | 鈴木 良則 | 35分33秒 | 13位 | 13位 |
| 2区 | (22.0km) | 福井 誠 | 1時間04分22秒 | 14位 | 13位 |
| 3区 | (11.8km) | C・カマシ | 32分04秒 | 9位 | 10位 |
| 4区 | (10.5km) | 松下 龍治 | 30分00秒 | 9位 | 9位 |
| 5区 | (15.9km) | 太田 貴之 | 47分54秒 | 7位 | 6位 |
| 6区 | (11.8km) | 三代 直樹 | 35分20秒 | 17位 | 9位 |
| 7区 | (15.7km) | 帯刀 秀幸 | 47分33秒 | 11位 | 8位 |
監督・選手コメント
福嶋監督
今年もたくさんの応援を頂き、ありがとうございました。今年は藤田が不在というメンバーで、若手がどれだけ走るか楽しみにしていました。エース区間の2区で福井は新人ながら立派な走りを見せ、太田は初めての5区でしたが、向かい風の中で二人ともよく走ってくれました。マラソン組みは疲れがありましたが頑張りました。ベテランの帯刀も積極的な走りで最終区では6位のところまで詰め寄ってくれました。最後、しっかり入賞できてよかったと思います。来年は力のある新人たちも仲間入りし、藤田もしっかり走れれば3位以内も夢でないと思います。今年の8位入賞を基盤に、近いうちに必ず強い富士通に戻したいと思います。
太田選手
応援ありがとうございました。2007年はきついシーズンでしたが、5区を任されて、結果を残すことができて、ようやく何かきっかけを得たような気がします。来年また頑張ります。
三代選手
今年で社会人9年目となり、ニューイヤー駅伝は連続9回目の出場を果たすことができました。期待に応えられるような走りをしたかったのですが、私のところで順位を下げてしまい、申し訳ない気持ちです。今シーズンで最後だと思ってやってきて、後輩のチームメートに最後に何か残すことができたらという思いもありました。今年は昨年に比べ、さらにチームが一つになり、いい形になってきたと思います。9年間やってきて、そろそろ後輩に託してもいいかなと思っています。いい形で世代交代ができると思います。これからは若い世代が中心となるチームとなりますが、引き続き応援を宜しくお願いします。



